後ろから声が聞こえる!や、やばい。来たかもしれない。

左も右も道はない。1本道。


後ろにはふたつの人影が見える。

あれは──。


「あっ!あの2人は......嫌がる私を無理矢理連れていこうとした雷斗さんと三山さん!やばい!」


走り出そうとした方向から車が来る。

黒の...運転してるのは......



「あ......あっ!雨夜...さ...ん。」

逃げられないように綺麗に車を横向きにとめた雨夜さん。



でも、私もこんな所で捕まるわけにはいかない。



雷斗さんと三山さんの方は二人いるから不利だけど。

雨夜さん1人なら......なんとかなるかもしれない。




なんとも無謀な逃亡劇。