「おいおい。ひでぇ言われようだな」


「それで、さっきの叫びはなんですか?」


あ、スルーした。


この人…スルースキル高いとみた!!


あのお兄ちゃんをスルーするとは!


なかなかやりますな!


「ん?ああ、そのことで今日はここに来たんだよ」


「ここに来た…って何かあったの?」


「まぁね。…星南、おいで」


お兄ちゃんに呼ばれて、ゆっくりと中へと入る。


部屋の中は至って普通の部屋。


ソファーに机、小さな冷蔵庫にキッチンまで。


…あれ、普通の…部屋?


「えっ…え?!赤澤さん?!」


「あっ!!」


誰かと思ったら!


今日1日でいろいろとお世話になった…えっと…そう!高松くん!


「ん?知り合いか?」


「うん。クラスメイト?」


「え、なんで疑問形?!」


なんでって言われても…なんとなく?


「なんで赤澤が…。まさかせいさんの彼女?!」


彼女?!


え、なんで彼女なんて勘違いしちゃったの?!


それをお兄ちゃんは笑って見てるし。


え、本当のこと言わないの?


すごく混乱してるけど。


ちょっとかわいそうになってきたよ…。