「とりあえず中に入るぞ」


「えっ?!」


やっぱりここに入るのね?!


間違えたとかじゃなくて!


私の驚く声をスルーし、お兄ちゃんは倉庫のドアを開けてしまった。


その瞬間。


「「「ちわーーすっ!!」」」


う、うるさいっ。


耳がキーンってなってて痛い…っ。


お兄ちゃんは大丈夫なのか、スタスタと中へと入って行く。


「星南、早くこい」


「う、うん」


倉庫の見た目や、ドアを開けた瞬間の声。


怖いものはいっぱいあるけど…。


ここで行かなくては女が廃る!!


一歩!!一歩踏み出すだけだ!!


目をぎゅっと瞑り、ゆっくりと一歩踏み出す。







…あれ?静かになった?


そろーっと目を開けると、そこには色とりどりの頭があった。


うわー、すごい。


紫に赤色。


あ、あっちには金色とか青色もある。


向こうにはオレンジ色と…白色?


え、白色とか超レアじゃないでしょうか。


白髪?


なわけないよね。


染めるのに白色を選ぶ人とか珍しいな〜。