今日、忘れられたのは、中学の時に通っていた塾の講師だった。




その次は父の姉の旦那。



その次は妹が小学生の時に仲が良かった友達。




その次はたまに家に遊びにきていた父の会社の同僚。




毎日毎日、葵の中から僕の記憶が消えることを願って、生界へと降りた。




そして毎日、誰かしらの中から、僕の記憶は消えていった。





塾の講師は、僕が高校に受かるために、一緒にスケジュールを立ててくれた。



入試前日は塾の外の自動販売機で温かいココアを奢ってくれた。





おじさんは血も繋がっていなかったけど、親戚の集まり会ったとき、たくさん可愛がってくれた。