葛木先輩のいい匂いが、ジャストに鼻腔を刺激してる。
いい匂い。
この匂い、本当に好きだなあ。
「永松さんお酒臭い」
んんん?
お酒臭い?
私が??
どうして、
あっ!!
「あ、永松さんおはようございます」
バチっと目を開けると、そこは葛木先輩の部屋だった。
「なっ、あれ、私、あれ、今っ」
「落ち着いてください、ほら、お水」
「あ、ありがとうございます」
ようやく視界もはっきりして、
自分が葛木先輩の部屋のベッドにいること、葛木先輩が傍らにいることまでは把握した。
上体を起こして差し出されたグラスを受け取った。
「永松さん間違えてお酒飲んじゃって意識飛んじゃったんですよ」
「ご、ご迷惑をおかけしました」
そうだ先輩達と飲んでたんだ、
「どう?気分。気持ち悪い?」
「だ、大丈夫です」
「よかった、もう時間遅いんだけど、帰れそう?」


