『声を聞くと、永松さんに触りたくなるなあ』


「なっ、何言ってるんですか」



耳に直接響く葛木先輩の声に、言葉に、

体が火照ったのがわかった。



『永松さんって、ほんと、ふわふわで、おまんじゅうみたいだなって思うんです』


「えっおまんじゅうですか」


『そう、おまんじゅうです』



この人がどういう人か忘れてた。

こういう人だった。




「じゃあ葛木先輩はところてん!」


『ええどこがです』


「うるさいうるさいところてん!!ふにゃふにゃ!おやすみなさい!」


『何怒ってるんですか』



ブチッと、強制的に電話を切る。



おまんじゅうって、どういう意味なんだ!


(ふにゃふにゃって言われた、もっと鍛えないと)