進路かあ、
高校は、常院高校に行く陽介君と、バスケのインターハイで再会できますようにって頑張って成南受けたんだっけ。
大学かあ、
なんて二の次に考えながら、その日の授業は全て終わっていった。
「紗季先輩、今日はなんだか、悩んでそう」
放課後、体育館の片隅で、ボウっとバスケ部の練習をみていると、2年生の女マネージャーがひょいっと私に顔をだした。
彼女の名前は片山彩。
小柄でショートカットの似合う可愛い私の後輩。
いまやあのマネージャー反対派成南高校のバスケ部には私を含み四人のマネージャーがいる。
ひとえに私の努力の成果ね。