そして、私ははじめて、葛木先輩の一人暮らしの部屋に足を踏み入れた。
「お邪魔します」
「どーぞお構いなく」
パチッと部屋の電気をつけていく葛木先輩。
1LDKで部屋は広く片付いていた。
葛木先輩の家は、私の家と学校の間にある。
場所は知っていたけれど、
「適当に座ってくださいね」
男の人の部屋に上がるのはじめてなのに、ましてや相手が葛木先輩だなんて、
よくわからん心拍です。
部屋には大きなテレビと、ソファと、ベッドがあった。
とりあえず、地べたに座る。
きちんと掃除されてて感心する。
さすが葛木先輩だ。
テレビ台の横には、私が葛木先輩の卒業の時に作った写真付きのコルクボードが飾られていた。
まさか飾ってくれてたなんて、
感動。
キッチンで何かしてる葛木先輩をよそに、
初異性の部屋物色がはじまってしまった。


