思ってもみなかった春木さんの提案に、私達は声を揃えて歓喜した。 さすが昨年度インターハイ優勝校。 待遇が違うわ。 そういうわけだから、これから後々頼む事増えるしよろしくな。 と春木さんは私達の肩を叩き、その場はお開きになった。 「永松さん進路のはだいたい決まった?」 「あっ、すっかり忘れてた。」 全ての部員が帰ったのを確認して、戸締りをして時定君と二人で帰り道を歩いた。 9時半を回ったこの時間は、長袖でも少し肌寒い。