明らかに力が弱まった。 今だ。 今しかない。 私は押さえつけられていた手を振り払う。 「なっ!?」 落ちたペンダントを拾いつつ、足を振り上げた。 「っ!!!」 声にならない叫びを上げている男を見ながら、走った。 「おいっ!待て!」 追いかけてくる男。 いやだ。 誰か助けて・・・!