「私たち、今、なんだかすっごく付き合ってるっぽいね」
甘えるように彼の肩に頭を乗せてみる。
まるで彼の肩が私のためにあるかのように、しっくりくる。
「ぽいって。付き合ってるんだから当たり前だろ」
キス魔な彼が甘やかすように唇を落とした。
信じられないくらいに愛しくて幸せだ。
しかし不安がないわけではない。
「休み明けに会社に行くのが怖い……」
部内の人全員に私たちの関係がバレてしまった。
りんりんファンの女子社員たちに質問攻めにされるのは免れまい。
また「抜け駆けじゃないですか!」なんて責められたらどうしよう。
盛大にノロケてやるくらいしか反撃方法が思いつかない。
「そう? 俺は清々したけどな。晴れて課長公認だし」
取引先の人との恋愛は禁止されているわけではないが、社会的に歓迎されるものではない。
ふたりの関係がそのままビジネスに影響を及ぼす懸念や、自社の機密情報が相手に漏れてしまうリスクがあるからである。
課長が疑っていたように、売り手が自分たちの利益のために恋愛感情を利用する可能性だってある。
といっても、課長は堤さんがブルーメとの契約を取る前から堤さんが誠実であることを認め、私たちを応援してくれていたのだが。
だけどそのおかげで契約が取れたのだから、そうとは言わないでおこう。
「ていうか、ブルーメ! どうして取引してくれることになったの?」



