チャイムが鳴ったのは、午前1時になろうという時刻。
いったん自宅へ帰り、準備をしてからここへ来て、洗濯物をたたんだり食事の準備をしたり、先にシャワーを浴びたりしてもなお時間が余ったので、湯冷め防止で彼のベッドに入ってくつろいでいたところだった。
「ただいまー」
堤さんは寒そうに首をすぼめ、急ぐように中へと入ってきた。
12月になってますます冷えてきている。
外から室内へ冷たい空気が流れ込み、ベッドで温まっていた私の身体がキュッと固くなった。
「おかえりなさい。寒かったでしょ」
「動けば温まるから寒いのはいいんだけど、もう疲れた……」
そう言ってかばんをポイと放り、問答無用で私に抱きつく。
彼の冷たさが布越しに、部分的には直に伝わってくる。
ハグは疲れを中和してくれるらしいので、私は温めるように彼を抱き返す。
私はもう思いを伝えてしまったから、抱擁を嫌がったり苦言を呈したりする必要はない。
「お疲れさま」
「マヤ、なんかいいにおいがする」
「先にシャワー浴びたからかな。堤さん、体がすごく冷たい。お風呂に浸かって温まって」
そう告げた直後、給湯器のリモコンが風呂が溜まった旨を知らせる音を鳴らした。
あまりにいいタイミングだったのを笑い合い、どちらからともなくキスをする。



