恋愛じかけの業務外取引


堤さんに告白まがいのことをしてしまってから数日が経過している。

以来、変わらずくだらないLINEのやり取りや真面目な仕事でのやり取りはあれど、パンツの洗濯の依頼やご飯のリクエストは来ていない。

前回は天気が悪くて洗濯を見送ったから、そろそろ一度行っておかないと、所持している枚数的に履けるものがなくなってしまう。

ミーティングルームの片付けを終え事務所に戻って休憩を取るタイミングで【今日にでも洗濯しにうかがおうと思うのですが】とメッセージを送信。

きっと今は電車に乗っているだろうから、プライベートの携帯を触るには絶好のタイミングのはずだ。

期待通り、送ったメッセージにはすぐに既読がついた。

【お願いします。助かります。でも飯はいいよ。これからしばらく何時に帰れるかわからない】

どうやらいつにも増して忙しいらしい。

他社の歳末セールや年明けの初売りに向けて、仕事が増えているのだろう。

【わかった。冷凍できるものを少しだけ準備しておくね】

送信。

これにもすぐに既読がついて、喜びを表すポップなスタンプが返ってくる。

正直、ホッとした。

私が気持ちを打ち明けてしまったことで、もしかしたらもう私を頼ってはくれなくなるのではないか。

お役御免になって、合鍵を返せと言われるのではないか。

ネガティブに考えては落ち込んでいたから、彼がまだ私を頼ってくれることに大きく安心した。