意味がわからない顔をするあたしに莉子がプログラムを投げつけた。



「ここに書いてあるでしょ?物じゃなくて者を借りなきゃならないのよ!」


「えーー!なに、それ……」



“者”……って。


言われて見ればプログラムにはしっかりと“借り者競走をしましょう”と印字されてる。



「だから例えば、“カッコいい人を連れてきましょう”とか、“今では稀少価値のバーコードハゲを連れてきましょう”、みたいなお題が書いてあんのよ」



得意気に説明するけど他に例えはなかったんだろうか……。 


やだなぁ……。


一風変わった変な借り者競走は最初は男子から始まった。