「えー…、私にも教えて…?」
「…上目遣いやめて。ほんと無理、あー…」
遂には何故か顔を手で覆って私から距離をとってしまう始末で、私の疑問は益々深まっていった。
でも、そんな舜君の姿がちょっぴり面白くて、こっそり笑みを零したのだった。
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「うわ…すっごい良い匂い…」
晩御飯の支度をしていると、先にお風呂へ入っていた舜君が出てきた。
リビングに入るなりキッチンへ来た舜君は、ハンバーグが4つ並んだフライパンを見て目を輝かせる。
「やっべ、美味そう」
「ふふっ、もうすぐ出来るよ」
時刻は夜の6時半。
お母さんとシンさんは同じ時刻に帰ってくるはずなので、帰宅時間はだいたい8時頃かな?
ちなみに、2人は同じ職場。所謂職場結婚だ。

