「私1人じゃカート借りないと帰れなかったです…助かりました」 笑顔を向ければ、舜君が何故か手で顔を覆った。 …? 「舜君?」 「あー…なんでもない。気にしないで」 …どうしたんだろう? 変な舜君… 「つーかさ、ずっと思ってたんだけどなんで敬語?」 唐突にそんなことを聞かれ、ビクッと反応する。 「同い年だろ?」 「あ…はい」 「ほら、今も敬語。タメ口でいいって。ていうかタメ口にして」 そんな…急に言われても…。 困って黙り込むと、じーっと見つめられて居た堪れなくなる。