【完】クールな彼とルームシェア♡


静まらない心臓の音、キツく目を閉じる。


いつまでも目を逸らしていたら不自然だと思われる…そう思い、ちらっと舜君を見る。


舜君は困った顔をしながら、私の顔を覗き込むようにして見てきた。



「いや、俺も悪かった。教室で待っててって言い忘れてたから」


「…え?」



何の、話…?



「帰る場所一緒なんだから、普通一緒に帰るだろ。先帰ってたからマジで焦った」



舜君…もしかして、一緒に帰ってくれるつもりだったの、かな…?


またもや加速を始める心臓の鼓動を無視して、舜君と目を合わせた。



「私と帰るなんて…迷惑かな、と…思って…」


「なんで迷惑なんだよ。1人で帰って危ない目に遭われる方が心臓止まるから。案の定あんな目に遭ってるし…これからは俺が教室まで迎えに行くから、絶対待っとけよ?」



それは…迎えに来てくれる…っていうこと?


どうして…そこまでしてくれるの?


一緒に、住んでるから?

家族になるから?



「いいの?」



人に頼るという行為が、酷く苦手だった。


お父さんはどうしようも無い人で、お母さんは日々仕事に追われ忙しそうだったから。


誰にも甘えちゃいけない。

私は、1人でなんでも出来る子にならないと。


そう思って、今まで過ごしてきた。


なのに…



「俺が1人で帰らせたくないんだよ。第一、電車とか危ないし、1人だったら、今みたいなことだってまたあるかもしれないだろ?」



どうしよう。


舜君といると、甘えたくなってしまうっ…。


頼ってしまいたく、なってしまう…。