…っ、ぅ。
セーター越しに触れていた手が、シャツを潜り直におへその辺りへ触れる。
しかもその行為はエスカレートして行き、もう片方の手は私の太ももへと当てられた。
間違いない…と、思う。これは多分、痴漢…?
怖くて、声が出ない。
嫌だ、気持ち悪い、やめてっ…!
心の中で必死に叫ぶのに、身体はいうことを聞かず恐怖で抵抗することも助けを求めることもできなかった。
私が抵抗できない事をいいことに、手の動きはエスカレートしていく。
太ももへと当てられていた手も、腹部を這う手も、同時に上へと上がって行く。
嫌だ、気持ち悪い、誰かっ…
助け…っ
ーーーーーぎゅっ。
唐突に、握られた手。
それは痴漢の人のものではなく、温かく、少し汗ばんだ手のひらだった。
引っ張られるように手を引かれ、抱き寄せられる。
胸に顔を埋めるような体勢になり、頭上からは乱れた呼吸が聞こえた。

