男の子は苦手だから、本心は不安でいっぱいだけど…お母さんが幸せそうだから、私はもうそれだけでいいや。
お父さんと離婚してから、女手一つで私を育てたくれたお母さん。
大切に大切に育ててくれたお母さんが、私は世界一大好きだ。
私も、早くシンさんと家族になれるよう頑張ろう…。息子さんとも、打ち解けられるといいな…。
そんなことを考えていると、車がゆっくりと停車する。
「つぼみ、着いたわよ」
「わっ…大きい家だね…」
目の前に見えたのは、立派な塀で囲まれた豪勢な一軒家。
今までお母さんと2人、アパートに住んでいたので、あまりの迫力に目を見開いた。
わ、私…やっていけるかな…。
早速不安になったものの、早く早くと急かすお母さんに吊られ車を降りる。

