軽く頭が混乱していると、カーブに入ったのだろうか、電車が激しく揺れる。
私たちの方に人波が倒れ、押された所為で舜君と私の距離がグッと近づいた。
もう、抱きしめるような体勢になった私と舜君。
え、えっ、ち、近い…!
ど、どうしよう、離れようにも離れられないし、でもこんな状況、恥ずかしくて耐えきれないっ…!
舜君が庇ってくれたから、私に体重がかかる事はなかったけれど、舜君の髪が私の肩に触れるほど、私たちの間に距離が無くなった。
「わ、悪いッ…大丈夫か?」
バランスを崩した人たちがすぐに立ち直し、舜君も慌てたように私と距離を作った。

