昨日もお母さんと普通に会話していたし、私ともこうして、普通に接してくれる。
「………珍しいな」
ホッと胸を撫で下ろし、安心しながらそんながらそんなことを考えていた私の隣で、シンさんが呟いた声が耳に入る。
「え?」
珍しい?
何が、だろう?
首を傾げた私に、シンさんが一瞬「しまった」という顔をした後、苦笑いを浮かべる。
「…あ、いやぁ…」
言いに辛そうに言葉を濁したけれど、話してくれる気になったのか頭を掻いて私と視線を交わせた。
「…実はね、言っていなかったんだけど、舜は女性が苦手でね…。私がいけないのだけど、妻の影響で女性を酷く拒絶するようになったんだよ」
…あ。本当、だったんだ。

