「んっ…」



眼が覚めると、温かいものに包まれていた。



「舜、君…?」



背後から抱きしめられているため、舜君の規則ただしい吐息がきこえる。


んっ、よいしょっと…


私は身体を回転させて、舜君と向き合う体勢になった。



「えへへ…」



なんだかとても幸せな気持ちでいっぱいで、目の前のたくましい身体に抱きつく。


舜君が寝ていることをいいことに、唇にちゅっと口づけた。



「大好きだよっ…」



耳元でそう呟いた時、ふと指に感じる冷たさに手を広げた。


…なに、これ…?