電車って、あんまり乗らないから不安で…駅間違えずに行けるかな…。
ここから学校へ通うのは初めてなので、学校へたどり着くかが本日1番の不安要素だった。
「つぼみちゃん、もう行くのかい?」
「はい、そろそろ出ます」
「…あ、そういえば舜と同じ高校だったよね?今日初めてだろう?舜と行くといいよ」
…え!
そ、それは…流石に申し訳ない…というか、舜君と2人っていうのが、まだ気まずくて…
どうしようと困惑している間に、シンさんが「しゅーん!」と別室にいる舜君を呼ぶ。
すると歯を磨いている途中であろう、歯ブラシを咥えたままの舜君がリビングに顔を出した。
「…何?」
歯磨きの途中で呼ばれたからか、不機嫌そうな声色。

