「謝らないで。君のピンチに駆けつけられて、よかったと思ってるんだ。…本当は、君が涙を流す前に行きたかったのだけど…」 相変わらずの王子様スマイルと、女の子なら誰でもときめいてしまうようなフレーズ。 「どうして泣いていたのか…理由を聞くのは気が利けないかな?」 優しい声でそう言われて、私はゆっくりと先ほどまでの出来事を話た。 「なるほど、ね…」 コウタさんは、納得したように目を伏せた。