「舜、君…」




そこには、酷く苛立ったような、悲しそうな、舜君の姿があった。




「そういうのって、自分で渡すもんじゃねーの?」



一歩一歩と近づいてくる舜君は、手紙を持った女の子の前で止まった。



「あ…ごめん、なさい…」


「別に。…これ、もらっていいの?」


「え…?」


「俺にくれるんでしょ?」



舜君…?



舜君はそう言って、女の子から手紙を受け取った。