「まさかクールな王子にあんな一面があっただなんて…惚れ直しちゃったあたし」



惚れ惚れとした様子で、頬に手を当て余韻に浸るサキちゃん。


舜君が、そんなに心配してくれてただなんて…。


それなのに私ってば、呑気にコウタさんとお茶なんてして、舜君が怒って当然だよね。


次あったら、謝ろう…。


さっきは、なんだか舜君に見放されたみたいですっごく寂しかった。

胸が、ぎゅっと痛んだ。


いつも、大丈夫だよって頭を撫でてくれる舜君。

私を守ってくれる舜君。


舜君に見放されちゃうなんて私…絶対やだよ…。


深く反省して、その日の残りの授業は舜君のことで頭がいっぱいだった。


早く…1秒でも早く会いたくてたまらなかった。