物腰柔らかいもの良いも、彼の王子様感を引き出している。 …じゃなくて、さっきから、この口振り。 彼は… 「あの…もしかして、生徒会長さんですか?」 ここからでも見える位置にある給湯場所で、ガサゴソと用意をしている彼に、質問を投げかける。 彼は作業をする手を動かしたまま、ふわりと微笑んだ。 「そんなところだね。失礼、自己紹介を忘れていたよ。はじめまして、僕は2年の西園寺コウタと言います。特に何もしていないんだけれど、一応生徒会長をさせてもらっているよ」