初恋は、中学1年の春。 男の先輩に囲まれているところを、助けてくれた同じクラスの男の子。 当時お父さんのことで男性恐怖症状態だった私が、唯一仲良くしていた。 放課後、図書館で会える時間が、私は大好きでーー ーーでも、ある日。 『時田さ…俺が男ってわかってる?』 彼はそう言って、図書室から出て行った。 そして、次の日、彼はお別れも言わず転校してしまった。 初めて声を聞いた時、どこかで聞き覚えがあると思ったんだ。 でも、名字も違うし、身長だって、見た目だって凄く変わってたからーー…