でも、なぁ、俺は、
「つぼみ…」
頼むから、そんな無防備な瞳で見つめないで。
つぼみは、わかっていない。
自分がどんな目で見られてるか、
俺がお前を、どういう目で見てるかーーー
「舜君は、あったかいね。安心する…」
俺の胸に顔を預け、そんな呑気なことを言うつぼみ。
「バカ、煽んな」
「え…?」
つぼみは男が苦手で、でも俺には警戒心を解いてくれているから、ゆっくりと距離を縮めて行こうと思ってた。
けど、無理だ。
こんな…男として見られてないみたいな扱い、耐えられない。
「なぁ、つぼみ」
「ん…?」
「…俺が男ってわかってる?」
雷の音が、鳴り響く。
けれど、つぼみは驚くことも震えることもしなかった。