朝。 「それじゃあ行ってくるわね〜!」 「2人とも、何かあったらいつでも連絡するんだよ」 「はい。頑張ってくださいね。いってらっしゃい」 笑顔のつぼみに見送られ、スーツケース片手に家を出て行ったマスミさんとバカ親父。 俺は「いってらっしゃい」だなんて微笑んで見送れる気分ではないので、マスミさんに会釈だけした。 今日から1週間、つぼみと2人きり。 ……いや、無理だろ。 「私たちもそろそろ行く?」 「…あぁ」 可愛らしく首を傾げて聞いてくるつぼみに、それだけの返事を返す。