「おはようございます。父上、母上。こちらがユーリでございます」


王と王妃にウィルが紹介する。

おそるおそる食事の席に座る王達の前へ行くと、王様たちに深々と一礼をした。


「お、お初にお目にかかります。私、悠里と申します」

「おお、そなたがユーリか。そんなにかたっくるしい挨拶はいらんぞ。顔を上げよ」

その声に、ゆっくりと顔を上げた。

目の前にいる王は、ウィルよりも一回り大きくがっちりとした体格で、目鼻立ちのハッキリとした彫刻のような顔。

瞳の色はウィルと同じで、その美しいブルーの瞳に吸い込まれてしまいそう。


隣に座る王妃もとても美しくて。

顔に皺ひとつなく、ハリのある透き通った肌に、艶やかなゴールドの髪の毛を上で綺麗に纏めている。

そしてとても子供を二人生んだなんて信じられない、モデルのようなスタイル。

鮮やかなワインレッドのドレスがとてもよく似合う。


ここはハリウッドなのか?と勘違いしそうなくらい美形揃いの家族だ。

きっとここにはいないお兄さんも、格好いいんだろうな。


「あら、かわいいお嬢さんね。さ、早く座って。いただきましょう」

王妃がニコニコと微笑みながら、そう言ってくれた。