【改訂版】異世界でわたしは恋をする

「あと、イザベラから聞いた。ユーリは25歳のちゃんとした大人だったんだな」

その言葉に今度はぐほっ!と食べ物が胃から出そうになった。

まさかそれを今言われるとは思わなかった。


「い、いつそれを」

「朝ユーリが朝食を済ました後だ。申し訳ない、てっきり年下だと思っていた。私よりも5歳も年が上だったとは知らずに接していた」


下げた後に報告してたのか。
報告早いよ、イザベラさん!!


「い、いいんですよ。別に気にしてないし・・・。いずれわかることだし・・・」

「結婚相手もいたと聞いたが、なぜ駄目になった?」


け?結婚相手?


・・・ああ、そうか。

この世界と恋愛事情がちょっと異なるんだったな。

2日前にイザベラから聞いた情報によると、この国では結婚を前提でないと異性と付き合うことは出来ないらしい。

結婚前に別れることはほとんどないそうだ。

さらに上流階級に行けばいくほどその縛りはきつくなるらしく、お互いが好きでも親が認めないとお付き合いはできないとか。


「あ、まあ、性格の不一致といいますか、気持ちのすれ違いといいますかね。まあ色々とあるんですよ。付き合うのも別れるのも自由ですから、私の世界は・・・」


どうして別れようと言ったのか、聞かずじまいだったけど。

って今更そんなこと考えても仕方ないことなんだよね・・・。