そんな話をいつものベンチで祭にした。 「聡くん、それって結構贅沢じゃない?」 「そうか? 俺だったら祭のように心臓が悪いほうがいいけどな……。」 本当に悪気も嫌味もない、何気ない一言だった。 のちに、あんなことになるなら、言わなければよかったと後悔することになるのだが、この時はまだ片鱗にすら、気付いていなかった。