【完】家出少女と、**王子。




って、そう思ってたんだけど。



「おい待てって、桃華!!」


グイっと腕を思い切り引かれて、思い切り後ろに倒れこむ。


そのまま顎を持ち上げられて、至近距離で流星くんと目を合わせたまま、逸らすことが出来ない。



「…っこの1週間…オレがどんだけ心配したか、知ってる?」

「、っ」


なにそれ。流星くん、あたしのこと、考えてくれてたってこと…?


でも、あたし…


「あたし、もう、流星くんとは会わない………」

目を逸らして、まっすぐな瞳から逃げる。


また、逃げてばっかり。
本当、弱虫だなぁ…。


「それ、ちゃんと目見て言って」


息が触れそうなほど近く、彼が顔を寄せる。


「……っ、む、むり…」

「なんで?」

「なんでって、それは……」


ーなんで、なんだろう。



『迷ってんじゃないの?』

美咲の言葉がフラッシュバックする。



…そうだよ、迷ってる。
だってあたしはまだ流星くんのことが好きで。


でも彼はそうじゃない。

一方的につきまとって傷付けて、
でも好きで、追いかけてきてくれて嬉しいって思ってる。

あたしは、なにがしたいんだろう。


「……、むりだよ……っ、まだ、まだ好きなの…。
迷惑なの、わかってる…!流星くんに怪我させて、こんなこと言うなんて意味わかんないってことも、わかってるけどっ、好きなの…消せなくてごめん…っ」


ぐちゃぐちゃ色んな感情が混ざって、ボロボロと涙が流れ落ちる。