テレビの中のアイドルよりも完璧なウインクを飛ばして、桃華はそそくさと離れて行ってしまった。
…なんてこった。
どうにかして離れてもらおうと雪弥を見上げるも、頬を一瞬染めただけで、どうにもならなかった。
強情なヤツめ。(と言いつつもうれしい)
「…矢嶋くん、美咲さんにやたら絡むのは、僕が原因ですか。」
雪弥の問いかけに、晴の指先がピクリと反応する。
「……さぁ? どうなんでしょう?」
「ふざけないで、ちゃんと答えてください!
そもそも君は、一人称『ボク』じゃないですよね?なんでそんな…
「一気に質問されても困りますよ〜。
あ、もうそろそろボクは行きますね、じゃあ美咲先輩、また今度!」
終始ヘララ〜とゆるい笑みを浮かべながら、晴は手を振って出て行った。
「……」
私はと言えば、雪弥のさっきの発言が気になってしょうがない。
…なんで?
「……雪弥」



