私のナーバスな感情とは対照的に、3人はみか先生のお尻の形について真剣に語りだしていた。

「みかだって、そのスキニーピッタリしすぎじゃん」
「スキニーなんだもん、ぴったりするに決まってんじゃん」
「わざとでしょ?お尻の形の綺麗さをアピールしたいんでしょ?」
「みか先生のお尻の形本当に綺麗ですもんね」
「典子。触らないで」

みか先生に押された典子先生のツインテールの髪が揺れる。
秋葉原とかでしか見れないような格好の典子先生。
その服、どこで買ったんですか?

チュニックに膝丈ジーンズの私がなぜか浮いて見える。

こんな状況じゃなかったら、私も仲間に加わって、ドキドキしながら電車に乗っていたんだろうけど、今は、もう帰りたい。


電車は緊急停止とか全くなく、定刻通りに目的の駅までついた。
ここからは徒歩で基地に向かう。

「えー。歩き?タクシーで行こうよ」
「真理子。あんたほんと軟弱なんだから」
「真理子先生。タクシー使いまくる女は嫌がられますよ」
「やばっ。どこで見られてるか分からないもんね。よし。歩くわよ」

基地に入る前から騒々しい私たちは、人の流れに乗った。

どうやらこの駅で降りた人たちも自衛隊の基地に向かっているようだ。

知らなかったけど、自衛隊の一般公開は人気イベントらしい。

入口のセキュリティーチェックの前には列が出来ていた。