聞えるのは虫の鳴き声と、川のせせらぎと、二人分の足音。
右手が熱い。
頬も熱くなる。
こんなにドキドキするのは、初めてかもしれない。
昔はあったけどそれはまだ制服を着ていた時代で、大人になってからはもっと余裕があった。
そんな余裕はどこにいったんだろう。
右手が熱い。
ゆっくりと立ち止まった洋祐先生が、私を見下ろしている。
人気のない土手で、少し肌寒い中……
―――私、何を期待しているんだろう……
洋祐先生の視線から逃げるように足元を見た時、
「あそこの茶色の建物見える?」
洋祐先生が対岸に堂々と建っている大きいマンションを指さしている。
「はい」
「あれが自宅」
「え?洋祐先生の?」
「そう」
「園長先生と……」
「ずっと一人暮らしだよ。親がうるさいから」
「そうなんですか。意外と近いですね」
クスリと笑って歩くのを再開しようとしたら、洋祐先生が動かない。
「寄って行きませんか?」
力強い声がしたと同時に繋いだ手を強く引かれた。
右手が熱い。
頬も熱くなる。
こんなにドキドキするのは、初めてかもしれない。
昔はあったけどそれはまだ制服を着ていた時代で、大人になってからはもっと余裕があった。
そんな余裕はどこにいったんだろう。
右手が熱い。
ゆっくりと立ち止まった洋祐先生が、私を見下ろしている。
人気のない土手で、少し肌寒い中……
―――私、何を期待しているんだろう……
洋祐先生の視線から逃げるように足元を見た時、
「あそこの茶色の建物見える?」
洋祐先生が対岸に堂々と建っている大きいマンションを指さしている。
「はい」
「あれが自宅」
「え?洋祐先生の?」
「そう」
「園長先生と……」
「ずっと一人暮らしだよ。親がうるさいから」
「そうなんですか。意外と近いですね」
クスリと笑って歩くのを再開しようとしたら、洋祐先生が動かない。
「寄って行きませんか?」
力強い声がしたと同時に繋いだ手を強く引かれた。

