付き合ってた―――過去形なんだ
でも、別れようって言われてないし
新しい彼女がいるのに?
「緒方」
「あ、ごめん」
「市原さんとも付き合ってたのか?」
「え?」
「違うのか?」
「違うよ」
「じゃあ、あの絵は?」
「うん。私みたいだね」
「ヤっただけ?」
「吉岡!」
吉岡と話してたら段々現実に戻ってきてる気がした。
「ごめん。でもあのキスマークは?」
「あれは絵だよ。写真じゃないんだよ。絵だったら、何でも描きこめるでしょ?」
「じゃ、ヤってないんだな?」
「当たり前じゃん!」
「でも付き合ってるって噂聞いたぞ」
「それは……」
後から思えば、そんな噂を流したのも、市原先輩の策略だったんだ
「なぁ緒方」
「うん」
「あの時、俺がちゃんと告ってたら、俺と…付き合ってたか?」
「吉岡……」
「なぁ、どうなんだ?」
「……あの日に戻りたい。あの日に戻ってやり直したい。そしたら、吉岡の彼女になって……あの人とも出会わずに……」
握りしめた拳の上にポタリと涙が落ちる。
「こんな苦しい思いなんかしなくて、良かったのに……」
一度溢れだした涙は止まらない。
「吉岡が、あの時、言ってくれてたら……」
次々に落ちてくる涙を感じながら、自分でも理不尽だと思う八つ当たりを吉岡は黙って聞いていた。
「ごめん、吉岡……」
これ以上ここにいてはいけない気がして立ち上がった。
「コートありがとう」
「もう少しいろよ」
「でも、あんまり情けない姿見られたくないし」
「いいよ。泣けよ。俺のせいにしろよ」
「それはできないよ」
「それであの人を忘れられるならそうしろよ」
「吉岡……」
「やり直そう、緒方」
「よし……」
「俺と、付き合ってください」
でも、別れようって言われてないし
新しい彼女がいるのに?
「緒方」
「あ、ごめん」
「市原さんとも付き合ってたのか?」
「え?」
「違うのか?」
「違うよ」
「じゃあ、あの絵は?」
「うん。私みたいだね」
「ヤっただけ?」
「吉岡!」
吉岡と話してたら段々現実に戻ってきてる気がした。
「ごめん。でもあのキスマークは?」
「あれは絵だよ。写真じゃないんだよ。絵だったら、何でも描きこめるでしょ?」
「じゃ、ヤってないんだな?」
「当たり前じゃん!」
「でも付き合ってるって噂聞いたぞ」
「それは……」
後から思えば、そんな噂を流したのも、市原先輩の策略だったんだ
「なぁ緒方」
「うん」
「あの時、俺がちゃんと告ってたら、俺と…付き合ってたか?」
「吉岡……」
「なぁ、どうなんだ?」
「……あの日に戻りたい。あの日に戻ってやり直したい。そしたら、吉岡の彼女になって……あの人とも出会わずに……」
握りしめた拳の上にポタリと涙が落ちる。
「こんな苦しい思いなんかしなくて、良かったのに……」
一度溢れだした涙は止まらない。
「吉岡が、あの時、言ってくれてたら……」
次々に落ちてくる涙を感じながら、自分でも理不尽だと思う八つ当たりを吉岡は黙って聞いていた。
「ごめん、吉岡……」
これ以上ここにいてはいけない気がして立ち上がった。
「コートありがとう」
「もう少しいろよ」
「でも、あんまり情けない姿見られたくないし」
「いいよ。泣けよ。俺のせいにしろよ」
「それはできないよ」
「それであの人を忘れられるならそうしろよ」
「吉岡……」
「やり直そう、緒方」
「よし……」
「俺と、付き合ってください」

