「大丈夫ですか?」
スーツを着たサラリーマン風の男の人が近付いてくる。
「大丈夫です」
制服の砂を払いながら平気な振りして答えると、男の人はカバンの汚れを叩きながら散らばっていた中身を集めてくれた。
「送って行こうか」
心配そうに言いながらカバンを渡してくれたけど、
「本当に、大丈夫です……」
頑なに断った。
誰にもこんな姿を見られたくなかった。
少しでも早く一人になりたかった。
そんな気持ちを察してくれたのか、その人は「気を付けて」と言うと、そのまま本屋の中へ入っていった。
這いつくばるようにして立ち上がろうとしても、左足が痛い。
それでも無理して立ち上がると全身がギシギシいう。
一歩歩く度に捻った左足に激痛が走る。
ブレザーのボタンは弾き飛んでどこにあるのか分からない。
壁に手をつき、左足をかばいながら帰ろうとした。
ついた左手もところどころ擦り剥けて血がにじんでいる。
どんなに頑張って足を動かしても、少しずつしか進まない。
顔を上げてもうちまではまだまだ距離がある―――……
壁に身体を預け、ズルズルと力が抜けていく。
「…もう…無理……」
もう…立てない……
スーツを着たサラリーマン風の男の人が近付いてくる。
「大丈夫です」
制服の砂を払いながら平気な振りして答えると、男の人はカバンの汚れを叩きながら散らばっていた中身を集めてくれた。
「送って行こうか」
心配そうに言いながらカバンを渡してくれたけど、
「本当に、大丈夫です……」
頑なに断った。
誰にもこんな姿を見られたくなかった。
少しでも早く一人になりたかった。
そんな気持ちを察してくれたのか、その人は「気を付けて」と言うと、そのまま本屋の中へ入っていった。
這いつくばるようにして立ち上がろうとしても、左足が痛い。
それでも無理して立ち上がると全身がギシギシいう。
一歩歩く度に捻った左足に激痛が走る。
ブレザーのボタンは弾き飛んでどこにあるのか分からない。
壁に手をつき、左足をかばいながら帰ろうとした。
ついた左手もところどころ擦り剥けて血がにじんでいる。
どんなに頑張って足を動かしても、少しずつしか進まない。
顔を上げてもうちまではまだまだ距離がある―――……
壁に身体を預け、ズルズルと力が抜けていく。
「…もう…無理……」
もう…立てない……

