そして、翌週。



今日はピアノの習い事があった。


帰宅部にしてるのは、ピアノ教室に通っているからだ。



「音羽ちゃん! 優勝おめでとう!!
いやぁー相変わらずすごいね!」


「先生……テンション今日も高いですね」




私は苦笑い。




先生とはそのままの通り、私のピアノの先生だ。



大月先生だ。



先生はピアニストさんで小さい頃の私が必死に頼んで弟子入りしてもらったんだ。



小さい頃からお世話になってるからか、私のことはいろいろ知ってる。



まだ年齢も若い方だから私にとってお姉ちゃんみたいな存在なんだ。



「音羽ちゃん、やっぱりあの子のおかげ?」


「んな……!? 先生違いますよ! 決して和樹のおかげとかじゃないですから!」


「あれ? 私一回も和樹くんなんて言ってないわよ。あらまぁ、可愛いわね音羽ちゃんは!!」



先生はニヤリと笑った。




「もう、ひどいです……」