「二人はどういう関係なの……?」

微妙な顔をして俺に問いかける心。

ほら見ろ

引かれた。

「さっきも言ったように幼なじみ……」

心がまた、おそるおそるといったように訊く。

「二人はその……そういう関係では……」

そういう関係。

意味がわかってしまう自分が悲しい……

「違う違う違う絶対違うあり得ない!」

「そう……だよね……」

心が最近おかしい気がする……っつうよりまさか本音をバンバン言ってるだけ?

俺のことを信用してるって事なのか?

からかわれてるだけの気もすっけど……

なに考えてるのかわかりにくい。

「そういう関係って何?」

無邪気な顔の麻里奈。

「鹿島先輩のところに行こう」

それを華麗にスルー

「沙耶……」

「鹿島先輩。こんにちはー」

麻里奈が全てを言い切る前に鹿島先輩に向かって大声で叫んだ。