「それにしても……」



この男が机をぶん投げたのは戦闘がヒートアップしたからだろうが、突然こんなことが起こるなんて正直、なめていた。


机は先ほどのペンやボード消しと違って、重量や大きさの観点から基準オーバー。


それをぶん投げるのも凄い。


けれども、問題なのはそこではなくて……。



「思ってたよりずっと大変みたいだね。ガーディアンの仕事って」



この乱れまくりの秩序を、あたしたちは毎度危険をおかしてでも正さないといけないわけで。


さっきみたいなことが起きるたびに、いちいち驚いてはいられないのだ。


だってここではそれが普通で、戦わないものは一瞬で弾き出されてしまう世界。


少しの油断が命取り。


たとえガーディアンでも、生き残るのは容易ではない。