【???】

誰かの悲鳴が聞こえ、俺は悲鳴が聞こえた方に歩いて行った。

『まったく、どういう状況だこれは?』

俺の目の前に七つの大罪の内の一人であるプライドとエンヴィーが、傷だらけになりながら倒れていた。

俺は、二人に近づく。

この崖から落ちたならもっと酷い状態になっているはずなのに、この二人の体は光のシールドに守られていた。

俺が手を伸ばすと光のシールドは粒となって消えた。

『なんだ?』

俺は、プライドの傷の状態を確認する。

『このままだと、こいつ死ぬな』

どういう理由で、アクがこいつらを殺そうとしたのか分からない。

『助けてやるか……』

あいつの力を使うのは嫌だが、使わないと助けてやれない。

俺は、ポケットから鍵を取り出し扉を呼び、二人を担ぎあげ扉の中を通って行く。

もう少しここで調査を進めたいところだったが、そろそろあいつに報告するか。

『怒るだろうな、あいつは』