fairy3 空の物語 上

【雪菜】

目を開けた時、暗くて冷たい空間に私は立っていた。

「ここ……どこ?」

頭がボーッとする。

それに体が酷くだるい。

「なんで、ここにいるんだろ?」

辺りを見回しても、何も見えないし何もない。

本当の暗闇の中にいる気がした。

でも恐怖は感じなかった。

恐怖というより懐かしいと思える気持ちの方が強かった。

それに、私はここを知っている気がした。

私は一度、ここへ来たことがあるかもしれない。

『ここに……来るのは……早いよ…』

「え?」

声がした方へと振り返ると、そこには顔を布で覆った女の子が立っていた。

女の子は、黄色で統一された服を着ており、その服のお腹辺りには何かの紋章が刻まれていた。

髪の色は、シアンと同じ青色で、頭には黄色い帽子を被っている。

そして帽子の両サイドからはダイヤの形をしたものが揺れていた。

「あなた……たしか……」

『私のことは、まだ思い出さなくてもいい』

彼女は私に手をかざす。

「いたっ……」

そして、私が思い出そうとしていたことを無理矢理封じ込める。

頭に痛みが走り私は頭を抱えた。

「あなたは……誰なの?」

彼女は少しずつ私から遠くなっていく。

『まだ、それは言えない』

「どうすればあなたに会えるの?」

『……あなたが本当の強さを欲した時、私はあなたの力になる』

その言葉がどういう意味なのか分からなかった。

本当の強さという言葉も、私には理解出来ない。

『本当の強さを欲した時、あなたは私以外には頼らなくなるから』

「どういうこと?」

彼女は私に背を向け暗闇の中へと歩き出す。

「待って!もう少しだけ話を――」

そこで私の体は光に包まれた。

「ん……」

目を覚ました時に飛び込んできたのは、真っ白な天井。

そしてすぐ隣には愛斗が座っていた。

「あい……と?」

私の言葉に愛斗は、慌てて私の名前を呼んだ。

「雪菜?!大丈夫!」

「うん……」

ようやく思い出した。

私は、アクとスロウスと闘って気を失ったんだ。

それから、確かオルドが来て……。