ほんとは優しい私のオオカミ ②




だから私は何かが起こる前に教室から退散した。






廊下にでた瑠奈はどこに行くか考える。





んん~。蓮はまだ女の子達のことで忙しそうだからな~。





よし、やっぱり優也のところに行こう。






優也は今は生徒会室にいて文化祭の準備をいろいろしている。






邪魔しなければいてもいいかな?








ほんとうだったら、もうお昼休みは終わって次の授業が始まるんだけど文化祭期間はほとんど自習だったり文化祭準備だったりする。







普通の学校では決してありえないことだろうけれど、何しろ一日に何枚ガラスが割られても次の日には元通りだったりする学校だもん。







そこからしてもう普通じゃないよね。






素性不明な私が学校にいられるのもそういう普通じゃないこの学校のおかげ。








るんるんと生徒会室まで向かっている途中、グイッと誰かに腕を引かれた。









瑠奈「うわあ」