そして連れて行く。 一度も振り返らない零に私は声をかけた。 瑠奈「零!待ってるから」 すると零は振り返って笑った。 ガシガシと翔に頭を撫でられる。 慰めてくれてるのかな。その不器用さに笑みが漏れる。 瑠奈「頭ボサボサになっちゃうよ~」 翔「うるせえ」 本当に不器用なんだから。 警察が去った後、もう一人会いたかった人が姿を見せた。 「瑠奈」 懐かしい声に涙が出た。 瑠奈「お爺様!」 駆け出し抱き着く。私の育ての親。見た目が怖いけど優しい人だ。