うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

「……なんでよって。
 なんで、好きでもないのに、いきなりキスしてくるのよ」

「……弾み?」

 あんたの発想、よくわかんない、と言ったあとで、
「あんたが、その神田くんとやらとキスしたって聞いたから、張り合ってきたんでしょ。

 っていうか、あんた、全部課長に話すの、そろそろやめなよ。
 呆れられるよ」
と言ってくるが、でも、一緒に住んでるから、行動筒抜けだしな〜と思っていた。

「いや、別に了弥とはそんなんじゃないし」
と言うと、へー、と腕を組み、こちらを見たエレナが、

「じゃあ、真島課長、私にちょうだいよ」
と言ってきた。

「えっ?」

「いらないんなら、ちょうだいよ。
 あの人、意外と悪くないかもって最近思い始めたの」

「えっ、やだっ」
と言うと、

「……あんた、そういうときは、返事早いのね」
と言ってくる。