嘘をついてバレて
めんどくさいことになるより
先に本当のことを言っておく！
から始まってあたしに頼まれて
沖縄へ行ったことを説明した。
「頼まれてって？何それ」
わっ。。。最悪。。。
「沖縄にいる七瀬のおばあちゃんの
具合が思わしくなくて後先短いらしい
だからどうしても七瀬が気になるって
孫の中で七瀬だけが結婚してなくて
それを心配して死ぬに死ねないと
毎日言うらしくて
でも七瀬は紹介する相手が
居ないからって困っててさ
それならオレが協力してやろうか？
ってことになって行っただけの話」
あたし沖縄に
おばあちゃん居ませんけど？
それに孫であたしだけ残ってる？
そんなことありません
いとこの翔子ちゃんもまだあたしより
年が上なのに行かずのまま。
「そっかぁ 七瀬
それでおばあちゃんは騙せたのか？」
「まぁ 何とか・・・」
あたしは突然のことで
混乱して『何とか・・・』
という曖昧な返事。
「初めはみんなにも言うつもりが
無かったんだけど
みんなあれこれと実際
思ってるでしょ？
だから本当の事を言うべきだと・・・
このことはここだけの話に
しといてやってください」
「なんだなんだ
そー言うことかぁ
主任も良い人だね
部下のそう言う面倒まで見るって
大変ですよねぇ」
翔太！！！うるさい！
「あっ！ちゃんと
３日分お金で雇われてるから
そうそう金で動いてやっただけ
それだけのこと！
だから翔太も変なこと考えるのやめろ」
「金でねぇ〜いくらで？」
余計なこと言うから広永さんが
食いついた。
「安いっすよ！
いくら部下の頼みでも
ただじゃ 動きませんから！
ってことでこの話は終わり
これ以上言ってたら
オレがせこい男
七瀬が惨めな女ってことになるから」
と この話は締めくくられた。
