「もし子供が居たとしたら
父親はオレだ」


「バカなの?
部下に手を出したってこと?」


「ま・・・話せば長くなるんだけど」


「あんたの長話聴いてる時間ないわ!
あっ・・・待って!
昼から手術になってる」


「えっ!!!手術?
昼から?」


「あんたに相談なかったの?
あんたとの子を産むのが嫌だったのかな
あんたのこと嫌いなんじゃない?」


「それはないと思う・・・
そう思いたい」


「ふーん」


「昼からそこへ行くからさ
手術止めてくれない?」


「勝手なやつだね
本人が嫌がったらどーすんの?」


「そこで話してからのことだ
頼む!」


「はいはい
お返しを期待してるから」


「わかった!
今回だけはちゃんと返すわ」
と 主任が電話を切った。


「姉貴のところに行ってたわ」


「そーなんだぁ
よかった 病院が見つかって」


「でも手術とか聞こえたけど?」


「うん・・・
昼から手術らしい・・・」


「えっ!!!手術って?
もぉ・・・あの子ったらっ!!!
相談もなんもしないで
1人で悩んで 可哀想」


「危機一髪じゃないですか!
オレが疑ってなかったら
どーなってるか」


「うん!マジでね!
あんた天才!」


「でしょ でしょ」
とみんなの同意を求める翔太。


「手術前に見つかってよかったよ」
胸をなでおろす主任。


「きっと赤ちゃんが
抹殺されたくないから
色々が偶然が重なるようにしたんだよ
良かった・・・本当に良かった」


華子が泣きながら話した。