「ひどいわ!
ちょっとその女連れて来なさい
ブン殴ってやるから」


「姉貴がやらなくても
オレがやる!ぶざけんなって!
あいつ 七瀬をからかってたら
可愛くてついやり過ぎたって
オレにふざけ過ぎてごめん
って朝謝ったのに土下座?
それは言わなかった」


「ふざけ過ぎた?なんなんそれ」


「七瀬がオレと水口の仲を
完璧誤解してるのを気づいてたけど
オレの気持ちも知ってし
七瀬の気持ちも確かめようと」


主任の気持ち・・・って?
そう思うと素直に言葉になっていた
「主任の気持ちって?」


「ああ オレの気持ち
こんな風に
伝えるつもりじゃなかったのに
しかも姉貴の前で・・・最悪」


言いにくそうに主任が
なにかを言い始めた・・・が


「あっ!あたしが邪魔?」


山本さんが食いついた。


「そーじゃないけど」


「そうそう
あなたたち診察も何もないなら
ここから去ってちょうだい
あたしも忙しいのよ
先生に無理を頼んで
休憩もらったんだからね!
それに病院としても迷惑なんだよね
いつまでもこの部屋に居られては」


「姉貴 ありがとう」


「すみませんでした
えっとあたしどうすれば?」


「先生には状況を説明してるから
また後日落ち着いて受診に来なさい」


「わかりました
ありがとうございます」


「いいえどーいたしまして
末永くお幸せに
おい!征吾 泣かせるなよ
泣かせたらぶん殴る!」


拳を突き上げたが
最後は笑顔でお姉さんに
送られて病院を出たのだった。